自分らしく生きるための選択肢

半年前からリハビリデイサービスに通い始めた、90歳の父。

でも最近、「もう行きたくない」と何度も言うように。

おかげさまで体調も良くなり、気力も回復してきた今、

“デイサービスに通うこと”そのものが、父にとってストレスになってきているのが、私にも分かってきました。

そんな父が、繰り返し話すのは――

「昔、通ってたあのスポーツジムにまた行きたい」

「若い人と話したい」

「あそこが、いちばん自分らしくいられる場所なんや」

趣味もなく、外出にも消極的な父が、唯一こだわる“願い”。

思い切って先月、主治医に相談してみたら、

「大丈夫ですよ」と、あっさりとした返事。

それからというもの、父の目がキラキラし始めたんです。

そして今日。

私の送迎で、久しぶりにジムへ！

父は、本気の笑顔を見せてくれました。

これが、父の「自分らしく生きるための選択肢」。

週に一度、送迎の時間は増えるけれど、

こうして親の願いを叶えられる今を、私は心から幸せだと感じています。